NEWS

2015

ボキューズ・ドール・アジアパシフィック大会2014 日本代表 高山英紀シェフ(メゾン・ド・ジル芦屋料理長)が優勝 上海入りからの激闘の1週間

来年の2015年1月にフランス・リヨンで開催される、ボキューズ・ドール本大会に向けたアジア予選が中国・上海の800showにおいて、6月26日~27日の2日間で行われ、日本代表の高山英紀シェフが優勝。フランス本選の出場権を獲得しました。 上海での1週間の動きを密着しました。

6月22日(日)
上海到着
ホテルオークラ上海ガーデンに入り、現地の食材、機材を確認し、現地購入するものなどをリストアップからはじめました。

6月23日(月)
現地の調理器具専門店での買い出し、食材の買い出し。器具はある程度のものは十分、そして安く揃えることができる。ただし、食材は日本の家庭で使うようなものはあっても、特殊な西洋野菜はほとんどない状態。根セロリ、ポロねぎ、カブなどが入手できない。フランスよりファスネコーチも夕方に到着し、再会を喜ぶ暇もなく打ち合わせに入りました。

6月24日(火)
高山シェフと糸井君はオークラホテルに残り食材、器具の準備を行いました。事務局はファスネコーチのリクエストするヒートランプを探しに別の調理器具専門店へ。もちろんオークラの勝田料理長の助けを借りながらなんとか見つけることができました。我々だけでは絶対に見つけられなかったと思います。勝田料理長ありがとうございました。夕刻には競技会場を下見し、設備など突貫工事で作っている中、無理やり中に入って写真を撮りました。その後、夜遅くまで高山シェフ、糸井君とファスネコーチの打ち合わせを行っていました。

6月25日(水)
朝から事務局は絶対に入ると言われた食材を取りにMETROへ。前もって電話をして確認をして行ったのにもかかわらず、着いて言われたのは『ごめん、なかった』・・・中国のお国柄なのか・・・その洗礼を受けたような気がしましたが往復2時間はもったいなかったです。オークラホテルに食材、機材を置いたまま、大会が用意したスイスホテルに移動、競技説明を聞いた後、白衣を受け取り、いよいよ会場の下見へ。IH鍋のチェック、設置機材、配置などを確認し、オークラホテルへ仕込みを行い、プラッターの配置確認を行いました。

6月26日(木)
いよいよ前日、高山シェフと糸井君は先にオークラホテルへ行き、最終の仕込みへ。事務局の野口は競技会場での動きを確認し、早々にオークラホテルへ向かい準備の手伝いに。今日のタイムリミットぎりぎりに準備終了し、高山シェフ達は公式写真のために一足早く会場へ。荷物を積もうとしてトラックを見ますと荷台に上げるエレベータがなく、またこの時とばかりに大雨が降ってきて困っていると、勝田料理長から荷卸しできる高台になったところがあるとのこと。料理長はじめ調理スタッフが手伝ってくれてスムーズに積むことができました。トラックの中はすきすきのように感じますが、実は帰りはこんなに整理して積み込めないので広めのものをチョイスしています。さて会場へ17時10分に着き、18時からの荷物つめこみ時間に十分間に合いましたが、どうも周りの様子がおかしい。すでに始めようとしているではないか。こちらも準備を進め17時15分荷下ろしはじめ、大会側からは17時30分から始めたことにして18時30分までに終わらせるようにとのこと。この臨機応変さはすばらしい。全ての荷物を入れこみ、厳重にカバーをして会場を後にしました。

6月27日(金)
当日の朝、規定では7時30分にホテルからバスで行くことになっているのですが、タクシーで前もって7時15分に会場入り。案の定バスが遅れ、会場に着いたのは8時過ぎ。8時30分からの会場セット開始時間には落ち着いて仕事ができなかったかもしれなかった。会場に慣れ、気持ちを落ち着かせるために早く来ておいて正解だった。8時20分に競技中の2番目のコミとして、フランスの「アカデミー・ポール・ボキューズ調理師学校」からチェコのバルバラさんが選ばれました。指定食材もその10分前に選び、1時間前の準備に入りました。その途中で食材チェック。すべて認められました。

6競技開始から順調に進められているように思われましたが、途中エスプーマのボトルが使えなかったり、日本から持ってきたミキサーを破損したりというトラブルがありました。エスプーマのボトルは何とか間に合わし、ミキサーは別のもので対応、なんとか時間通りに魚料理、肉料理を提出しました。

そしていよいよ結果発表。ベストコミ:シンガポールのAaron Chee Yee WONGさんを発表。彼に決めたのは、すべてのコミを審査した2013年フランス本選3位の浜田統之氏です。

その後:3位マレーシア、2位シンガポールが呼ばれ、いよいよ1位の発表。審査委員長のオット氏より日本が呼ばれ、歓喜の渦に包まれました。

7ヶ月後に迫ったフランス本選に向けて、高山シェフの挑戦は続きます。
皆様のご声援をよろしくお願い致します。
日本ボキューズ・ドール委員会